設備の修理や脱臭剤の値上がりなどの計算外の内容について。

         セラミックスによる経費節約例。
           「5.計算外の内容」

 これまでの計算は”概算”としてなるべく単純化してきましたので、計算外の事柄もあります。

 このページではこれらの「計算外の事柄」についてご説明致します。

 「何か都合の悪い事を隠していたのか?」とお考えかもしれませんが、実際にはその逆です。むしろセラミックスにとっては有利になる事柄です。それが何なのか?は以下にご説明します。

計算外の内容、その1、「修理」

 自然災害や経年劣化等により設備に異常が発生したら当然修理が必要になります。今回の現場では現在までに大きな修理は無く、客先で対応・改善できる程度の軽微な修理でしたので修理費用は計上していません。

 セラミックス脱臭装置を設計・製造する時は出来る限り単純な構造となるように心がけています。「送風機や制御盤くらいしか稼働機器が無い → 機械や稼働部品の数が少ない → 故障の可能性も少ない → 修理費用(維持経費)も少ない」と言う事になります。

 2006年以降の17年間の稼働中には、あの2011.03.11の大地震もあり、工場近辺でも震度5~震度6の揺れでしたが、特に大きな問題もなく(その後に設備から排気の一部が漏れて対策する事がありましたがこの地震が原因か?)設備は稼働を続けて現在に至ります。

 単純な設備なので故障の可能性も低く、今までに「故障で稼働できなくなった!?」 という事態は発生していません。導入以来17年間無事に稼働を続けてきました。

 活性炭脱臭方式に詳しくは有りませんがセラミックス脱臭方式と同様で設備は単純な構造であろうと想定します。それ以外の脱臭方式ではもっと複雑な機構を持つものもあり、その場合は故障の可能性も高まるでしょう。

 

 今回の事例では17年間の稼働でセラミックス脱臭装置の故障は有りませんでした。活性炭脱臭装置も同様に故障が無いものと想定しました。よって維持費用の計算に修理費は計上していません。 

計算外の内容、その2「値上げ」。

 セラミックスは導入後の維持費用が少なく初期費用が総費用の大部分を占めます。セラミックスの超寿命により長期使用可能=交換までが非常に長い=実質的に交換不要!?となります。実際に17年交換していません。交換無し=新規購入無し=値上げの影響も無し!

 活性炭は半年に1回交換します。初期には1回2千万円×2回/年=4千万円/年でしたが、その後17年間定期的に交換(=購入)を必要とします。17年の長期間に渡り値上げせずに設備導入当初と同じ価格を維持できるでしょうか?

 物価引き上げの要因としては「消費税率引き上げ」が挙げられます。2006年には税率5%でしたが、その後の2014年:5→8%、2019年:8→10%、この様に2回も増税されて税率が2倍になっています。

 その他の要因としては国際情勢の変化もあります。通貨(円)の価格変動、原油・鉱物資源・食料品等の相場の変動、戦争・テロ等の影響が有ります。

 これ等の影響が日本に及ぶ度に日本中で各種製品やサービスの値上げ(便乗値上げ?)が実施されています。活性炭も同様であり、2023年の時点では1トン≒30万円と言われています。1回の交換で約100トンなので3千万円、それが年2回で6千万円! 17年前は1トン≒20万円だったので約5割も値上がりしています。

 

 活性炭の交換費用(維持費用・総費用)は前のページの計算よりも高くなっている!

 

 しかし、セラミックスは今回の事例の現場では17年間一度も交換していません! 従って交換費用や値上げとは無縁ですから総費用に及ぼす影響もゼロ! 物価の上昇分≒活性炭の値上がり分はセラミックスの節約効果に加算できます。

 活性炭が採用されていた場合の価格変動を以下のように仮定します。

 

 2006年:脱臭設備導入。活性炭価格は20万円/トン。

     1年当たりの交換費用は4,000万円。

 2014年:消費税5→8%に増税される。活性炭価格は20万円/トン → 25万円/トン。

      1年当たりの交換費用は4,000万円 → 5,000万円/年、+1,000万円!

 2022年:円安&ウクライナ情勢で物価高騰、活性炭価格25万円 → 30万円/トン。

     1年当たりの交換費用は5,000万円 → 6,000万円/年、更に+1,000万円!

  結果 :2006年と2022年を比較します。

              2006年        2022年      増加分

     活性炭価格:   20万円/トン  →   30万円/トン    +10万円/トン

     交換費用 : 4,000万円/年  →  6,000万円/年   +2,000万円/年。

     17年間で価格は+50%!  

 

 この様に想定すると活性炭の交換費用は以下のグラフの様にります

 

 2014年以降の値上げによる支出増(上のグラフのオレンジ及び赤色部分)は1億円!

 

 長期使用ではよくある事です。業者も将来の値上げと負担増については説明しない(そもそも予測不可能?)でしょうから、先の先までよく考えないと思わぬ出費増を招く事になります。

 この値上げ分はこれまでの計算に反映していません。もし活性炭を導入していたらこの値上げ分も追加負担する事になったでしょう、現実にはセラミックスの超寿命効果で節約出来た!

 実質的に「この値上げ分もセラミックスの節約効果に加算して考える事が出来ます」ので、節約効果の合計は、

 ・17年無交換時の節約額:6.3億円(活性炭の値上がり分を含まず)

 ・活性炭値上がり分:1億円

 ・総節約額:7.3億円!

 

 と計算できます。前述の計算より1億円も節約効果が増大しました!

「計算外の内容」の評価。

*故障について。

   設備の故障は主に稼働機器(送風機、制御盤)になるでしょうから、異常が発生した機器の修

  理・交換で済み、脱臭剤=セラミックスは故障とは無縁なので交換・修理費用の負担は比較的少な

  いと考えられます。

**値上げについて。

   設備の価格の過半を占める脱臭剤(活性炭)の値上げは長期使用を考えると影響が大きくなるの

  で無視できない要素です。上記の計算だと「17年で1億円の上方修正=出費増! 」になるので先の

  事まで考慮して設備の選択を行うべきでしょう。

 

 セラミックス脱臭装置の導入費用=初期費用は7,000万円でしたから、活性炭の値上げ≒支出増加分の1億円の方が高くなります。

 使用中に「採算が合わない?」、「 出費が多すぎる!」、「節約したい!!」 と思ったら「セラミックス脱臭装置に入れ替える」という選択も考慮しましょう!

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