設備の運用にはイニシャルコストだけではなく、導入後の維持費用=ランニングコストも必要です。
前ページで解説したように「導入最初の1年目の費用=イニシャルコスト」としましたので、「2年目以降の設備稼働に必要となる費用=維持費用」として考慮します。
このページでは中期~長期に設備稼働に当たり必要不可欠な要素であるランニングコストについて、セラミックス触媒と活性炭の両者で計算して比較します。
細かい計算は後回しにして、"1年当たり"の維持経費をグラフにまとめて比較すると、
このように比べ物にならない圧倒的な差が発生しました! *間違いではありません!
維持経費の内訳を考慮します。主な内容は、交換用の「脱臭製品(セラミックス及び活性炭)」及び「消耗品(電気、水、フィルター、その他・・・、)」となります。
・セラミックス脱臭方式: 脱臭製品=セラミックス + 消耗品
0 + 100万円
*1年当たりのランニングコスト=合計100万円/年
・活性炭脱臭方式: 脱臭製品=活性炭 + 消耗品
4,000万円 + 100万円
*1年当たりのランニングコスト=合計 4,100万円/年
解説。
・脱臭製品について。
セラミックスは「現実に17年間無交換連続使用中! 」なので、交換費用は0とします。
活性炭は”初期費用”で述べた様に「4,000万円/年」とします。
・消耗品について。
消耗品は基本的にブロワーの電気代になります。その他の要素としてはフィルターの交換も有り
ます。水を使う事もありますがこの例では使用していないので計算しません。
消耗品についてはもともと少額であり、差が有っても僅かなので、セラミックスと活性炭では
同額として差が無いものと考慮します。
仮に「100万円/年」とします。
1年当たりの差額は「4,100万円-100万円=4,000万円/年」となります。
セラミックス脱臭装置を導入すると活性炭脱臭装置に比べて、
維持経費を”1年当たり4,000万円”節約できる!
事になります。
その他の修理費や人件費なども必要ではないか?と言う疑問については以下にお答えします。
設備が不調になる、故障する、そのような事もあります。
セラミックス脱臭装置は基本的に”送風機”で排気を送り込むだけです。そして送風機の風量調節などに”制御盤”を使用します。この2つ以外の機器は必要としませんから故障の可能性は低く、修理費もまた低くなります。
これはセラミックス触媒だけでなく活性炭にも言える事です。
この事例では 送風機などの機器は正常に稼働を続けていて故障はありませんし、当社で修理を手掛けた事はありません。設備の一部から排気が漏れて客先で修理した事はあるそうですが、もし大規模な修理となって大金を必要としたならば恨み言?の一言やニ言くらいはあってしかるべきでしょう、しかしそのような話は聞かされていませんので費用は軽微なものと推定します。
導入以来17年間、設備が壊れた(稼働出来ない!?)という様な事例は無く、客先で対応できる程度(専門家による作業は不要)の軽微な修理なので実質的にゼロと言っても過言ではないでしょう。
故障の発生する可能性は否定しませんが、セラミックスと活性炭の両方ともその可能性は低いと考えられます。
活性炭の交換費用見積には作業員の人件費も含まれると仮定します。別途として加算するよりも安くなるので活性炭にとっては有利=セラミックスにとっては不利となるので、セラミックスに都合の良い解釈ではなくむしろ悪い方に解釈しています。自社に都合の良い想定で都合の良い数字を作り出したわけではないという事をご理解いただけるでしょう。
セラミックス脱臭設備の稼働には専門の人員が脱臭設備の運転・監視・点検・修理・etc、の為に常駐する必要はありません。客先の担当者がたまに点検する程度で、ごくまれに修理する程度です。これらの単純な作業は客先で実行する事で経費を非常に低く抑える事が出来ます。故障の確率も低いのでもし人員が常駐していてもほとんど何もやる事が有りません。
この事例に限らずほとんどの導入先では客先で点検等を行っています。当社の人員が現場に常駐して管理維持するとか、定期的なメンテナンス契約を締結するとか、そういった事例は皆無と言えますが脱臭装置の運転・稼働に問題が生じた事はありません。
今回の事例では、導入以来の17年間で異常が発生して工場に呼ばれた事は2,3回、その内の1回は他社設備の設定不良に起因する初期不良であり、有償で対処する事になったのは17年目に行った設備点検の1回だけです。有償ではありますが微々たる金額なので無視できるでしょう。
既述のようにランニングコストは圧倒的にセラミックス脱臭設備が低い!
セラミックス脱臭設備を導入すると「”1年当たり”4,000万円/年」という驚愕の、巨額の、節約効果!
初期費用の不利を埋め合わせて十分すぎるお釣りが来るでしょう。
維持費用については全く比較にならないくらいセラミックスが少ない!
=節約効果”大”!
*この数字は”1年当たりの節約額”です!
→ 使用年数を重ねれば年月に比例して節約効果も増大!
**工場の設備は10年単位の長期使用が通常である!
→ セラミックスの触媒効果により長期無交換連続使用が可能!
→ 長期使用ならばその節約効果も更に大きなものになります。
長期に渡り使用を継続する事によりセラミックスの真価が発揮されます!
イニシャルコストでは活性炭が有利、ランニングコストではセラミックス触媒が圧倒的に有利、ここまでは1勝1敗? どちらに決めれば良いのか? この段階ではまだ情報が不十分ですから正しい判断は出来ません。
使用年数と「総費用=トータルコスト」で比較して最終的な判断をする必要が有ります。
総費用について次のページで解説いたします。
驚愕の結果をご覧下さい!