貴方の臭気対策は成功していますか? 様々な失敗例の紹介と説明です。

    「臭気対策に失敗する理由・その3」
    交換費用(維持経費)が高い。

 吸着式の脱臭方式は一定時間使用後又は一定量の吸着後に飽和してそれ以上吸収できない=脱臭能力が無くなります。従って一定期間ごとに交換が必要となります。排気の成分や濃度から臭気成分排出量と吸着剤の吸収量、そして飽和するまでの耐久時間=使用可能な時間を計算します。そして耐久時間が経過する毎に吸着剤を交換する方式をとる事が通常です。

 別の脱臭方式、例えば燃焼式ならば燃料を、スクラバー式や薬剤噴霧式ならば薬剤を、定期的に補充する必要が有ります。

 定期的な交換は脱臭能力を維持する為に必須! ですが、交換が不十分だと脱臭能力の低下や無力化をもたらし近隣からの苦情や役所からの指導・命令等の原因となります。

 交換費用≒ランニングコストが高い!という事は昔からよくある問題です。それにもかかわらずなぜこのような問題が昔も今も変わらず発生しているのでしょうか?なぜ無くならないのでしょうか?  

目先の利益で動く(長期的視野の欠落)。

 最も多い原因はこれです。とにかく安ければ良い! 後の事はどうでもいい! そのようなご要望は少なからず有ります。

 目先の利益のとらわれて先の事を考えず、その結果として他の脱臭方式に比べてより多くの経費を支出する事となる(他の脱臭方式ならば費用を節約できた、セラミックス脱臭方式ならばもっと節約できたのに)。このような事は賢明な行動ではないと考えます。しかし、このような例は後を絶ちません。

 その原因は人間ならだれでもある欲望です。鳥や動物が目先の餌に惹かれて飛び付き罠にかかるようなもので、後の事(ランニングコスト)を考えずに目先の利益をだけを追求する、その結果ランニングコストの高さに驚く事になります。動物とは違い人間らしく頭を使い損得勘定をして先の事まで計算して行動すればこのような事は避けられます。

 「目先の金=イニシャルコスト」だけではなく「導入後の維持経費=ランニングコスト」と「対策費用の合計=トータルコスト」についても考慮して脱臭方式を選択する事をお勧めします。

 詳しくは別ページ「臭気対策の費用と採算」でご説明していますのでご覧下さい。 

「臭気対策の費用と採算」へ移動。

市場の変化(価格の上昇)。

 脱臭設備導入時に比べて交換・補充する資材が値上がりする、という事もあります。年々物価が高騰するのは避けられない事でありモノによっては大幅に値上がりする事もあります。古くは米騒動や石油危機、近年ではロシアのウクライナ侵攻によるエネルギーや食糧の値上がりなど様々な要因で物価が高騰する事が有ります。

 これらについては脱臭設備導入時にもある程度織り込む(リスクを許容する)必要が有りますが、それでも予測不可能な値上がりをする事もあります

甘い見通し(過小な見積)。

 設備導入前の想定・見積もりが甘かった、と言う事も良くあります。例えば・・・。

導入前、

ユーザー:排気はこのような条件です。(過小評価だが予算を抑える必要があるから・・・)

業 者 :この条件ならばこの設備でよいでしょう。吸着剤は飽和するまで約3か月は持つでしょう、

     だから3か月に1回=年に4回の交換で十分でしょう。予算はこうなります。

ユーザー:よし、それでいい、導入しよう!(思ったより安かった)

 

導入後しばらくして、

近隣住民:お宅の排気が臭い! 対策してくれ!

ユーザー:脱臭装置を導入して対策してますが・・・。

近隣住民:とにかく臭いんだ!何とかしてくれ!

ユーザー:解りました。まだ設置から1カ月なのに・・・。3か月は持つはずだが・・・。

 

業者を呼び出し・・・、

ユーザー:3か月持つと言ったのに1カ月しか持たなかった!どうなっているんだ?!

業 者 :おかしいですね、臭気を測定してみましょう。

 

臭気測定結果確認後、

業 者 :原因が分かりました!

ユーザー:原因は何だ?

業 者 :臭気が想定以上に強いです! 初期の想定を大幅に超えています!臭気が強い=臭気物質の

     排出量が多いと吸着剤の寿命が縮みます。この条件では1カ月しか持ちません!

ユーザー:何とかならないか?

業 者 :交換するしかありません。

ユーザー:予算が無いので何とかならないか?

業 者 :以前と同じ予算で3倍も交換なんて無理です!予算を確保して頂くしかありません。

ユーザー:予算が無いので今まで通り3か月に1回の交換でいい。

業 者 :それでは苦情も無くなりませんし、規制もクリアー出来ませんが、それで良いのですか?

ユーザー:予算が無いから仕方がない!

 

 この様なやり取りはよくあるようです。結局苦情は無くならず、規制値もクリアー出来ず、近隣苦情&行政指導・命令に対応すべく新たな対策を探す事となります。臭気を過小評価した甘い想定をせずに確かなデータに基づいて判断していればこのような事は避けられたでしょう。

「失敗例その3、交換費用(維持経費)が高い」のまとめ。

 導入後のランニングコストを過小評価してはいけません!

 一度導入した脱臭装置を他の脱臭方式と交換するのには多額のコストがかかるので、脱臭設備の交換よりは消耗品の交換の方が(短期的には)安上がりだと判断する事が多く、結果として高いランニングコストを支払い続けるという事が良くあります。

 しかし、よくよく計算してみると設備を交換しても2-3年前後で元が取れる事が少なからず有ります。

 また、業者も「初期費用=イニシャルコスト」を抑えて受注し、以後の「維持経費=ランニングコスト」で回収しようと考える事もあります(髭剃りは替え刃が高くプリンターも交換用インクが高い、この様に消耗品の販売で元を取る商法もあります)。

 設備を導入してもらえればこっちのもの、後からたっぷりと取り戻せばよい。という考えで初期費用を安く抑えて納入する業者もいます。

 導入に当たっては総費用(イニシャルコスト=初期経費)+(ランニングコスト=維持経費)=”(トータルコスト=総費用)”までしっかり計算してから判断しましょう。又、業者の見積もりの判断材料となる測定データ等は根拠のない推定ではなくてしっかりと現場で測定したデータを使用する事をお勧めします。

 複数の脱臭方式で相見積を取り内容を比較すれば違いがはっきりするでしょう。セラミックス脱臭方式については当社までお問い合わせ下さい。

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