当社の過去の経験や実例から特に印象的な出来事をご紹介します。

奇妙な事例のご紹介、P5

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事例21. 出戻り、Uターン、里帰り。

    海外進出(国外脱出)した企業の日本帰還。   

事例22. セラミックスが溶けた!?

    セラミックスが溶けた!? 代理店からの連絡。一体何があったのか?

事例23. 泣く子と○○には勝てない。

    某工場近隣での抗議活動。○○が抗議するとすぐに対策。

事例24. 人間の適応能力。

    工場建屋に一歩入ると強烈な臭気! 数分後には?!

事例25.  業者はサンタクロース?

    同業者のメンテナンス作業のお話。 

事例21、出戻り、Uターン、里帰り。

 一度は出て行った者が帰ってくることはよくある事です。

 個人レベルの話だと、田舎から都会の大学へ進学した若者が卒業後は地元に帰り就職する事は珍しくありません。個人ではなく企業レベルでも同様に、海外に進出した(国外に脱出した)企業が再び日本に帰ってくる例もあります。「低賃金が魅力!」、「環境規制が無いので対策不要!」、「輸出時の関税が安い!」、「行政の様々な支援がある!」、「人口が多く将来性がある」、等々の理由で海外進出する事が年々増え、日本の産業空洞化が危惧されて久しい状況です。

 しかし、良い事ばかりでも無いようです。例えば、「ノウハウを覚えた従業員が独立してライバル企業を設立した」、「従業員が給料の高い同業他社に転職した」、「従業員の賃上げ要求に応じざるを得ず低賃金の旨味が薄れた」、「行政の優遇措置が取り消された!補助金の支給が取り消された!」、「公害規制法が制定されて対策せざるを得ない」、「大停電が発生して操業停止!」、「洪水で工場が水浸し!」、「デモや暴動に巻き込まれて工場がめちゃくちゃ!」、という様な事が少なからず発生しているようです。

 羊の群れを率いる遊牧民が今いる場所で牧草を食べつくしたら群れを率いて新たな牧草地へ移動するように、企業は進出先で問題が発生すれば別の国に工場を移転する事になりますが、日本へ戻って来る事もあります。人によっては「後ろ足で砂をかけて日本から出て行ったくせに、どの面下げて帰ってくるんだ!  お前の様な売国奴はいらん! もう帰ってくるな!」などと言う人もいますが、私としてはレンブラントの「放蕩息子の帰還」のような広い心で受け入れるべきと考えます。

 サケの稚魚が大きくなって帰ってきたと思えば良い? 昔は東京湾の多摩川にサケを呼び戻そうという運動があり稚魚を放流していたようですが、「サケは銚子限り」という言葉もあり、千葉県最東端にして利根川の河口である銚子市以南にはサケは来ない(たまに迷子のサケが千葉県の川に来るそうです)そうでこの運動もやがて終わったようです。その多摩川も観賞魚の放流などにより(大きくなりすぎて水槽で飼えなくなると捨ててしまうそうです)外来魚が増えてアマゾンならぬタマゾン川と呼ばれています。

 少し話がそれたので本題に戻ります。当社の顧客の某企業でも同様に海外進出後に日本へ帰還した例があります。海外(東南アジアの某国)に工場を移転してその後は順調でしたが、ある年に大洪水が発生!→河川が増水→水が河川から周囲に溢れる→道路が冠水→ 交通や物流が麻痺する! → 製造に必要な部品の供給が停滞して操業縮小 →さらに増水→工場も浸水する→工場の操業停止!、という負の連鎖反応が起こります。最悪の場合には、工場に浸水 → 精密機械が水浸し で故障!→ 全部入れ替え=大損害!、という事もあるようです。

 日本では大雨が降ると山から川や平野に水が流れて影響は数日で終わる事がほとんどです。国土の3/4が山で高低差が激しく川の流れは速い。外国人に言わせると日本の川は川ではなく滝だと言われる事もあるような急な流れです。しかし某国では日本と違い緩やかに洪水が進行します。山が少なく平野が広がるような国では毎日少しずつ水位が上昇し、下がる時も少しずつ水位が下降します。水位が上昇すると豊臣秀吉が水攻めにした備中高松城の様に周囲を水に囲まれた孤島のような状態になります。さらに水位が上昇するとダム建設用地の廃村の様に水没する事になります。数か月、あるいは1年以上そのような状態が続くという事は日本ではまず起こらない事なのでそのような水害は日本企業にとって想定外だったのでしょうか?

 大洪水で操業が停止して再開の目途が立たない、機器が水浸しで大損害、一から作り直してもまた洪水が発生したら? それなのリスクを考慮すると少しくらい人件費が高くても日本の方が良いと判断して日本に戻る事となったそうです。海外工場の一部を日本に撤収、日本国内の某工場で製造ラインを復活・拡大する事となり日本の規制に合わせて環境対策が必要となる、という事で当社にお問い合わせが来ました。

 お問い合わせから脱臭実験へと進み、臭気測定の結果も良好で本採用となりました。本採用の脱臭装置も順調に稼働してご好評を頂き、同じ工場内の別系統でも当社のセラミックス脱臭装置を追加でご注文いただきました。

 HP内の取付実例にこの会社の事例を掲載しています。宜しければ取付実例もご覧下さい。

 「セラクリーンUFOシリーズ取付実例」の「07、自動車工場、臭気対策」及び「09、自動車工場、臭気対策(増設)」がこの工場です。

 

 上記の例はT国からのUターンの例ですが、最近ではカントリーリスクを考慮したC国からの脱出も盛んになっているそうです。某経済紙では「今のトレンドはC国脱出!」などと書いているようですが、かつてC国進出を推奨(C国は日本の生命線!バスに乗り遅れるな!と主張していました。戦前にも同じ様な事が言われていたような気がしますが・・・。)したのと同じ出版社とは思えない変わりようで驚かされました。

事例22、「セラミックスが溶けた!?」

 当社のセラミックス製品は固体であり、通常の使用で溶けるような事はありえないのですが、ある日当社の販売代理店から「セラミックスが溶けた!」という連絡が入りました。

 

 セラミックスが溶けた?一体何があったのだろう?と思いつつ詳しいお話を伺うと、「某飲食店の仕込み工場で蒸気を大量に含む排気を処理したら溶けた」そうです。

 「溶けた!」と聞いた時には、氷が溶けて水になるような、あるいは焼きたてのピザの上のチーズがトロトロにとろける様な、そのような状態を想像しましたが、さすがにそれはあり得ない?? と考えてよくよくお話を伺うと、「過剰湿気・結露の影響により表面から少しずつ型崩れした」という事が真相でした。

 ちなみにセラミックスは陶器や粘土の一種であり高温で加熱しても溶ける事はまずありません。1000度を超えるような超高熱に長時間曝すような実験のデータはありませんが・・・。

 セラミックスの使用条件の1つに「過剰湿気や結露する排気・環境での使用は避ける」という項目が有ります。過剰な湿気がセラミックスに吸収されて飽和してしまうとそれ以上臭気を吸収できず脱臭能力の低下につながります。又、過剰湿気に長時間曝されると今回の様にセラミックスの型崩れをもたらします。過剰湿気の影響で”一時的に”結露してもその後の養生によりセラミックスが乾燥され過剰湿気は排出されるのでまず悪影響はないのですが・・・、今回の様にセラミックスが型崩れ・溶解した事は初めてのケースでした。

 今回の設置現場は某とんこつラーメン店のセントラルキッチンです。初めて豚骨ラーメンを食べた時に臭いが気になった方も多いでしょう。この店の豚骨スープはかなり豚骨臭が弱くスープが臭いという評判は聞きませんがそれでもスープを仕込む過程で臭気が発生する事は避けられず、臭気対策が必要となりセラミックス脱臭装置の設置となりました。

 この店はいくつも支店がある有名な店ですが、一時期は元祖○○という類似した名称のチェーン店ともめていた事が有ったそうです。余談ですが元祖○○の方は破産したそうです。

 対象の排気は湿度が高く排気ダクトの内部が常時結露している状態と伺いました。その後は設備を改修・改善して過剰湿気対策を行い、型崩れ・溶解したセラミックスも新品と交換する事で解決されました。

事例23、泣く子と○○には勝てない。

 東京の近郊にある某工場における排気対策・悪臭対策の相談を受けた時のお話です。

 立地は埼玉県南部、川を渡ればすぐ東京都という所です。数十年前の工場建設当初は周囲に畑しかなかったので悪臭は問題にならなかったそうです。しかし東京に人が集まると郊外も都市化の波に飲み込まれて徐々に住宅地が増えていきます。現在では畑は姿を消してマンションが立ち並び立派な住宅街となりました。工場の屋根の上から周囲を見渡すと360度東西南北どの方向を向いてもマンションが建ち並び、まるで屏風を広げて工場を包囲しているような状態です。これではどの方向に排気が流れて行っても苦情が発生する事となります。

 当然、周囲からは悪臭に対する苦情・抗議が殺到!

工場側の担当者の談話と若干の推定でやり取りを再現すると以下のようなものになります。

近隣住民:「臭い! とにかく臭い!! 何とかしてくれ!」

工  場:「うちの工場の方が先にあったのだから既得権では? あなた達は後から引っ越してきた

     のでしょう。自分の意志で好き好んで工場の近くに引っ越してきたのに文句を言う方がお

     かしいのでは?」

 当初はこの様なやり取りがあったようです。

近隣住民:「工場は何もやる気がない。話にならない!このままではだめだから役所に相談しよう。

     役所を動かそう!」 

役  所:「行政指導!改善勧告!改善命令! 工場は臭気問題を改善しなさい!」   

工  場:「予算が無いから・・・、やらないとは言ってません!近いうちにやります・・・。」

 

 なんだかんだと理由をつけて対策を先送りする。ついに○○が登場。

 

〇  〇:「あなたの工場の臭気で大勢の人が迷惑しているんですよ。」  

工  場:「まずい事になった、まさか〇〇まで介入するとは・・・。本気で対策を考えないと!」

 しばらくして、

工  場:「脱臭装置取付! これでどうだ!」  

近隣住民:「臭いは弱くなったけどまだ臭い!」                                 

工  場:「どうすればいいんだ? 何か良い方法はないものか?」

 

 こうして当社に相談が来ました。

 

当  社:「その臭気ならばセラミックスで処理可能です。」、「既存の脱臭装置と併用可能です」

     「セラミックスの脱臭効果の確認と設備設計の為に脱臭実験&測定をお勧めします」。

工  場:「お願いします。」                

当  社:「実験の結果は良好! 実験結果から設計したこの設備を導入すれば解決できます。」  

工  場:「その前にセラミックスの超寿命を確認したい。長期の脱臭実験をしたい。」  

当  社:「わかりました。長期だと実験機をレンタルするよりも自社で制作した方が安くなります。

     このような実験機を製作して実験して下さい。」  

工  場:「では実験する事にします。」 

 

 約3年後・・・、

当  社:「セラミックスの超寿命性能は十分に確認できたでしょう? セラミックス脱臭装置を本

     採用しても問題ないのでは?」   

工  場:「まずは小さい設備から対策したい。」            

当  社:「わかりました。この設備内容で対策出来ます(設備原案と御見積を提示)のでご査収願

     います。」  

工  場:「それを採用しましょう。」 

 

 こうしてセラミックス脱臭装置を納入しました。約1年後・・・、

 

工  場:「新規に導入した脱臭設備は順調だ! もう1箇所も脱臭したい!」 

当  社:「任せて下さい。」                                

 第2弾として同じ工場内の別系統排気にも脱臭装置を設置。これで臭気問題はほぼ解決できて、めでたしめでたし、一件落着、となりました。

 

 そう思っていましたが、この話にはオチが有ります。

 

 

 工場移転

 

 

 第2弾の脱臭装置を納入してから約1年後に工場を郊外(田舎)へ移転する話が浮上しました。「工場周囲は今後も開発が進み人口が増える、そうなればまた苦情がくるだろう、臭気規制も今より厳しくかもしれない。そうなれば追加対策が必要になるし操業の継続も難しくなる!」、「いっそのこと工場を田舎に移転すれば人が少ないので苦情も少なくなる、田舎の過疎化が進めば人口も減り苦情も減る、都会より臭気規制が緩いし場所によっては規制そのものが無い。」、「工場の周囲が宅地になり地価が上昇したから土地を売却すればまとまった金額になるだろう、工場移転の諸経費は調達できる、工場はこれだけ広いから移転費用を差し引いても余り=利益も出るだろう」と考えたのかもしれません。

 工場移転に伴い脱臭装置の移転についても打診されて見積を出しました。しかし、「移転先では脱臭装置は必要ないから脱臭装置は置いていく(廃棄処分)」という結果になりました。

事例24、人間の適応能力。

 臭気の強さを表す指標の一つに「臭気濃度」という尺度があります。臭気濃度は数字が大きいほど臭いが強くなります。例を挙げると、10以下で「ほぼ」無臭。調理臭気では1,000~5,000以内が大半です。10,000を超える強烈な臭気濃度は飲食系の調理臭気では比較的少なく工場排気が大部分です。

 

 *ちなみに臭気濃度には「良い香り」と「悪臭」の区別は無く単純に臭いの強さを表すだけです。

 

 稀にですが臭気濃度が万単位どころか十万単位の強烈な臭気もあります。ある工場の排気はなんと「臭気濃度30万!=無臭の空気で30万倍に薄めないと臭いが消えない! 」と言う強烈! 激烈! な臭気でした。どのくらい強烈な臭いか想像できるでしょうか? 実際に嗅いでみた事があるでしょうか? 

 某食品工場でその強烈な臭気を嗅いだことが有ります。あのような体験は初めてであり、その後も現在に至るまでありません。工場の敷地内でもそれなりに強い臭気を感じましたが、臭気発生現場である工場建屋内部はトンデモナイ状況でした! 中に一歩立ち入ると、鼻の奥に電気が走るような強烈な刺激! 「わさびがツーンとするような刺激がさらに強化された」と表現すればご理解いただけるでしょうか? それだけではありません。空気を吸い込むと鼻の内側の粘膜に、更に口内と喉の粘膜にチクチクと針を刺すような刺激! 魚の骨が無数に刺さるように感じました。子供が約束をする時に「指切りげんまん嘘ついたら針千本のます」などと言いますが、針千本を実際に飲んだらこのような感覚か?と思いました。臭気も強烈になると臭いというレベルを通り越して”痛い”と感じる、精神的な苦痛ではなく肉体的な苦痛になるのだと知りました。

 

 余談ですが指切りげんまんの「指切り」は文字通りに指を切る事、「げんまん」は漢字で書くと「拳万」であり、”拳(グー)で1万回殴る”という意味だそうです。

 

 この工場は”とある食品”(日本料理には必須の調味料で大多数の家庭にも常備されているでしょう)の製造工場で、発生している臭気成分は有毒物質ではない事を知っていましたが、そうでなければすぐに逃げ出していたでしょう。工場に入ってしばらくの間は空気を鼻から吸い込まずに池の鯉のように口を大きく開けて口で呼吸をし、深呼吸はせずに呼吸を浅くして耐えていました。

 しかしここで引き返しては現場視察の意味がありません。強烈な刺激に耐えながら当初の目的を果たすべく、工場内のあちこちを、歩いて、見て、調べて、記録します。しばらくそうしていると、ある事に気が付きました。

 

 「 チクチクする痛みがない、痒くもない、臭いも感じない!」

 

 いつの間にやら痛みや痒みなどは消えていました。仕事に集中していたからか? 試しにゆっくりと深呼吸しましたがやはり何とも感じない。人間の五感は同じ刺激が続くと徐々に感覚が鈍くなると言いますが身をもって実感しました。体が強烈な臭気と刺激に慣れて何も感じなくなってしまいました。人体の自己防衛能力? 適応能力? いずれにしても人体とはよくできているものだと思いました。 

 この工場は上記の事例23と同じ工場です。この強烈! 激烈!! な臭気を十分に脱臭処理せずに排出していたのですから周囲から苦情が来ない訳がありません。

 

 そして予定の仕事を終えて車で帰社する途中で気が付きました。車の中が匂う! 工場の臭気と同じ匂いだ! 臭気が車に染み付いた? と思い窓を開けて換気してもまだ臭う! 臭いが消えない! 既に工場から数kmは離れたのに? まさかこんな遠くまで工場の悪臭が漂って来るのか? と思いましたが、よくよく考えてみると自分の服に工場の臭気が染みついていたようです。帰社した後に服を洗濯する時も服からきつい臭いを感じました(私の体臭ではありません!)ので改めて強烈な臭気だと実感しました。

 現場で働く労働者から不平や不満は出ないのでしょうか? もし私が現場で働くとしたら特別手当が出なければやりたいと思いませんし出なければ退職も考えます。作業中に我慢するだけでなく体にも臭いが染みつくと退勤後も臭いに悩まされる! 正直に申して精神的苦痛が大きいと感じます。

 近隣住民もこれではたまらないでしょう。工場の敷地外は工場建屋内部に比べるとかなり臭気が弱まっていますが、それでもはっきりと臭いを感じる状態なので室外に洗濯物を干せば臭いが染み付き、窓を開ければ臭気が室内に侵入する! 工場は24時間稼働ですから臭気の排出も24時間連続&365日年中無休! これでは落ち着いて暮らせません。苦情が殺到するのも当然です。今まで多数の苦情をよく無視してきた、無視できたものだ! と感心するやら呆れるやらでした。

事例25、業者はサンタクロース?

  今回は脱臭製品のメンテナンス(点検・清掃・交換・補充)に関するお話です。当社のセラミックス製品は長寿命が特徴で10年以上の超長期無交換連続使用も珍しくありませんが、他の脱臭製品でそんな長期間に渡り無交換で使用出来る製品はまず無いでしょう。と言う事は、「定期的に」、「短期間で」、「頻繁に」、脱臭製品を交換する、あるいは薬剤を補充を実行する必要が有ります。

 脱臭製品に限らず誇大広告は少なからずあるようです。脱臭製品の実際の寿命が保証期間よりも短ければどうなるでしょう? 保証期間内ならば無償で交換する事になるでしょう。

 

 とある業者がとある納入先でこのような事を行ったという話を聞きました。保証期間内に問題があれば無償で交換するのは当然の事であり、実際に保証条件を守って交換するならば何も問題ないだろう? と思われるかもしれません。

 確かに「保証期間内の無償の交換」それ自体は何も問題ないでしょう。実際には客先に交換に必要な製品だけを送り付けて「セルフサービスで交換して下さい」と言う事はまず無いでしょう。なので交換する為には脱臭装置の設置現場に社員が立ち入り、交換作業を実施する必要があります。他社の敷地内に入のですから、通常ならば相手先に事前に連絡・申告し立ち入り及び作業の許可を得てから交換作業を行うでしょう。しかし、このお話に登場する業者はそんなことはしませんでした。信用があるので出入り自由?顔パス? いいえ、 違います。

 脱臭製品の寿命が思ったよりも短い(吸着剤が飽和した?) → これ以上脱臭できないので交換の必要あり → だが予定の交換期日はまだ先だ → 交換期日までそのまま放置する? → 脱臭できない! → 処理できない臭気を放出 → 近隣苦情発生! → 脱臭装置の納入業者にクレームが来る → 今後の交換サイクルを修正=予定より短期で交換=ユーザーの支出が増える! → 契約見直し・打ち切り!? となってしまうでしょう。

 これは困った、ユーザーには知られたくない(「実際に寿命が想定よりも短い=支出の増大! 誇大広告?!」がばれてしまう? 契約が切られてしまう? それは困る!)、どうしよう? 

 

 夜中に、無断で、立ち入り、交換作業を実施!

 

 それは住居不法侵入ではないか? と思いましたが、幸いにして? だれにも見つからなかったそうです。今では民間企業の防犯対策が普及していますので、そのような事をすれば警備会社の警備員が現場に駆け付ける、通報される、住居不法侵入の現行犯として私人逮捕!→警察に引き渡し! という事態に発展するかもしれません。昔は(この件は昭和の末期から平成の初め頃のお話です)おおらかな時代だったという事でしょうか?

 夜中にこっそり忍び込んで交換するなんて、まるでサンタクロースの様な事をするものだと思いましたが、善意のプレゼントでは無く自分の失態を糊塗するだけですから目的が違います。私はその現場を目撃したわけでもなく録画等の証拠を確保したわけでもありませんので(もちろん一味に加わったこともありません、念の為)関係者の具体的な名称は伏せておきます。

 

 最後に、「e-Gov 法令検索」より引用します。

  刑法(明治40年法律第45号)

   第12章 住居を侵す罪

   (住宅侵入等)

   第130条:正当な理由が無いのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に  

        侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3   

        年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

 

 少し疑問に思ったのですが、この条文では建造物と艦船が対象である。と言う事は自動車や鉄道、そして飛行機等は対象外なのでしょうか? 別の法律で同様に規制していると思われますが、もし規制が無ければ法を改正すべきですね。

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